ポアリの歩有 第二章『幽霊を物理で殴りに行こう』② 寮を出ると、肌を涼しい風が顔や露出している腕を撫でる。 ジリジリと焼けるような日中と違い、秋の夜中のような気温で過ごしやすさを感じる。 鈴虫に似た虫の鳴き声が聞こえ、耳が心地よい。(夜の散歩もいいなぁ――) 中学の頃、夕方から夜まで塾に通っ... 2025.07.12 ポアリの歩有小説長編
ポアリの歩有 第二章『幽霊を物理で殴りに行こう』① 「一応、方位磁石と魔法石と地図と――」 夕食後、彼は探検の為に準備をしていた。「魔法石は分かるけれど、方位磁石って――校内を探索するだけだから、遭難しないでしょ?」「それで遭難したらどうするの?」 そう呆れながら言うのだが、彼は必要だと言う... 2025.07.11 ポアリの歩有小説長編
ポアリの歩有 第一章『確かに性別は指定しなかったけれど』④ 「着替えとタオル、ここに置いておくからね」 シャワーを浴びていると、浴室の扉を挟んで彼が自分に声をかけた。「ありがとう」 自分は扉越しに礼を言う。 彼は『ロベルト・ロバート』いう名前らしい。 思い出したという訳ではなく、テーブルに置きっぱな... 2025.07.10 ポアリの歩有小説長編
ポアリの歩有 第一章『確かに性別は指定しなかったけれど』③ 結局、二人を見放すことが出来ず、私が蛇と戦うために、技を出して、森は半焼。 言う事にして、おじさんにお願いして、もみ消してもらったんだっけ。 彼を思い出す。『ポアリちゃん。おじさんはいつでもいいからね』 お願いをする為に対面した時、肩を含め... 2025.07.09 ポアリの歩有小説長編
ポアリの歩有 第一章『確かに性別は指定しなかったけれど』② 「生徒会長の蛇だったとは……」 場所は変わって学園の生徒会室。「可愛いでちゅね。お肌ツルツル」 一人の男子がソファーに座っていて、カラフルな蛇に話しかけている。 防護服を着ている生徒がそのままの恰好で、紅茶が入ったカップと、クッキーを出して... 2025.07.08 ポアリの歩有小説長編
ポアリの歩有 第一章『確かに性別は指定しなかったけれど』① 数人の男子の声がする。「ポアリちゃん、大丈夫かな?溺れた人って、どう手当てするの?」「あれじゃない?こう両足を持って、逆さまにするやつ」「それ、喉に食べ物詰まらせた時」 自分は体のダルさで、動けずにいる。 転生です。 転生でございます。 こ... 2025.07.07 ポアリの歩有小説長編
ポアリの歩有 序 章 『努力と歩有と転生』 廊下の開いた窓から、涼しい風とそれに運ばれてきた祭囃子の音が聞こえる。 それはどこか下手糞で、時々リズムが崩れていたり、音の大きさが一定ではなかったりしていた。 どうやら、近くの公園で町内の子供達が、来週の祭りに備え、練習しているらしい。(... 2025.07.06 ポアリの歩有小説長編
イラスト 壁紙変えました 海馬さん(浩三)と、その四人の息子ですね。ガッツポーズしているのが浩三で、白い服を着ているのが佐市さん。人形を抱いているのが沙十字さんです。三男、四男のビジュも描いてますが、後々出てきます。それぞれ自分の好きなものを持っていたり、体で表現し... 2025.07.05 イラスト落書き
雑談 『天空の蛹』完結できました。 既存のデータとはいえ、完結。ブログを作るにあたって、サーバーはどう契約するんだろう。記事をどう書けばいいのだろう。ネットやYouTubeでやり方を調べたりしながらの挑戦でした。初めての挑戦にしては、よくできたと思っているし、ビビりな自分にと... 2025.07.05 雑談
天空の蛹(てんくうのさなぎ)1部 最終章『終わってから始まる物語』⑤ 「今日はマユちゃん、顔色がいいねー。玉之丞もご機嫌そうだ」 控室で出会ったロビンソンはそう言い、玉之丞に額をくっつけ、挨拶を交わす。 蒼尾のほうはそれを静かに眺めており、少し気怠そうだ。『今日はマユの飛行機に乗るのー』「へぇ、よかったねー。... 2025.07.04 天空の蛹(てんくうのさなぎ)1部小説長編