オメガバーズ 第四章『覚悟』④ 四人でアトラクションを堪能していると、時刻は午後一時。 志摩の腹が頻繁に鳴り始め、皆で昼食を取ろうという話になった。「志摩お前、クレープの後に、チェロスとか、沢山食べてたじゃん」「お腹空いた――」「もう――情けないなぁ――」 呆れた反応の漆... 2025.08.31 オメガバーズオメガバーズ(BL)小説神様に愛されている君へ
オメガバーズ 第四章『覚悟』③ 遊園地は子供向けの施設かと思っていたが、思ったより、楽しめた。 高所恐怖症の志摩が、ジェットコースターに乗りたいと言い出した時は、物凄く腹が立ったが、それ以外はとても良かった。「ねぇ、春島君。お化け屋敷入ろうよ」 城永はそう言い、お化け屋敷... 2025.08.30 オメガバーズオメガバーズ(BL)小説神様に愛されている君へ
オメガバーズ 第四章『覚悟』② 県営バスで山を登る。 二人席に城永と座ると、その後ろの二人席に志摩と肇が座った。 自分の住んでいる地域は蒸し暑く、まだ残暑という雰囲気だが、山の方は涼しく、木の品種によっては紅葉が始まっていた。 窓側に座っている城永の方を見ると、周りの木々... 2025.08.29 オメガバーズオメガバーズ(BL)小説神様に愛されている君へ
オメガバーズ 第四章『覚悟』① 担当編集の高井がデジタル原稿のコピーを確認する。「今回も絶好調ですね、先生」「いやぁ――」 自分は苦笑いする。 本当にこの原稿が絶好調なのだろうか、女の子が脱がされ、吐息を上げているのが、そんなに素晴らしい事なのだろうか。 自分が少し憂鬱さ... 2025.08.28 オメガバーズオメガバーズ(BL)小説神様に愛されている君へ
オメガバーズ 第三章『憧れとの再会』⑩ 大皿に入ったアクアパッツァと、半熟卵が入ったコブサラダが漆の手でテーブルに置かれ、それをキラキラした瞳で志摩が見ている。(((でかい犬だなぁ……))) 志摩以外の三人はそう思いながら、小皿でそれを分ける。「先生、料理上手なんだね」「いやぁ、... 2025.08.27 オメガバーズオメガバーズ(BL)小説神様に愛されている君へ
オメガバーズ 第三章『憧れとの再会』⑨ 「ただいまー」 自分のマンションに辿り着き、扉を開ける。「先生!おかえりなさい!」 すると、来客が元気よく、自分を出迎えした。「ごめんね、約束してたのに……」 そう言い、近所のケーキ屋で購入したケーキの箱を渡す。「うん、大丈夫。志摩がいたか... 2025.08.26 オメガバーズオメガバーズ(BL)小説神様に愛されている君へ
オメガバーズ 第三章『憧れとの再会』⑧ (あー、困った。実に困った――) 現在、時刻は午後四時を回ろうとしていた。 肇との約束を大幅に遅らせて、帰宅しようとしているのだが。「そういえば家、意外と近かったんだね」「そうみたいだね」 城永が一緒にいた。 いや、ついてきてしまったという... 2025.08.25 オメガバーズオメガバーズ(BL)小説神様に愛されている君へ
オメガバーズ 第三章『憧れとの再会』⑦ カーテンの隙間から差す光で、自分は目を覚ます。 隣にはずっと好きだった、憧れの人がスヤスヤ寝息を立て、眠っている。(幸せな朝だ……) 彼の頭に顔を埋めると、シャンプーの匂いだろうか、甘い匂いがした。 バニラの匂いを更に香ばしくした感じだ。(... 2025.08.25 オメガバーズオメガバーズ(BL)小説神様に愛されている君へ
オメガバーズ 第三章『憧れとの再会』⑥ 肇が機嫌よく鼻歌を口ずさみながら、春島の部屋に向かう。 すると、部屋の扉の前で体育座りをして、煙草を吸っている男性の姿が見えた。「あれ、志摩じゃん。どうしたの?」「あー、肇じゃん。何か用?」 彼の周りには大量の煙草の吸殻が落ちており、一晩こ... 2025.08.24 オメガバーズオメガバーズ(BL)小説神様に愛されている君へ
オメガバーズ 第三章『憧れとの再会』⑤ ドライヤーの音が微かに聞こえて、目を覚ました。(頭が痛い……) 知らない部屋の天井が見え、少し動揺する。「ここ、どこだろう……」 ベッドから体を起こし、確認するとやはり自分の家ではなく、誰かの家の寝室である。(誰の家だろう……) 志摩だろう... 2025.08.23 オメガバーズオメガバーズ(BL)小説神様に愛されている君へ