オメガバーズ 第三章『憧れとの再会』④ 新宿二丁目にタクシーで移動する。 飲み屋街、個人経営のバーが並んでいる一角に彼の店はあった。 店に入ると、バーカウンターにいた従業員が挨拶をする。「いらっしゃい。あぁ、おかえりなさい」 カウンターにいたのは、小綺麗にしている若い女性だった。... 2025.08.22 オメガバーズオメガバーズ(BL)小説神様に愛されている君へ
オメガバーズ 第三章『憧れとの再会』③ 「ラストオーダーのお時間ですけど、追加注文ございます?」「皆、ラストオーダーだって!追加の飲み物頼む人は頼んじゃって」 店員が村雲にそう知らせに来て、彼は全員に届く声でその場に言うが、皆出来上がっており、話を聞いていない。「とりあえず、生ビ... 2025.08.21 オメガバーズオメガバーズ(BL)小説神様に愛されている君へ
オメガバーズ 第三章『憧れとの再会』② 時が流れ、再来週の土曜日、同窓会。 まぁ、同窓会と言っても、自分も志摩も東京出身で、大学や就職でも地元を離れていない為、指定の居酒屋で顔見知りと安酒を飲むというだけ。「緊張する」「緊張する要素無いじゃん」 自分が緊張した様子で、指定の居酒屋... 2025.08.20 オメガバーズオメガバーズ(BL)小説神様に愛されている君へ
オメガバーズ 第三章『憧れとの再会』① 職場である自室で、作業をしている。 コマ割りが終わり、レイヤーを変更する。 下書きの上からキャラクターの線画を描いていると、携帯電話に通知音が鳴り、メールが来ている事に気が付く。 発進先を見るとそこには、肇の名前があった。『再来週の日曜日、... 2025.08.19 オメガバーズオメガバーズ(BL)小説神様に愛されている君へ
オメガバーズ 第二章『好きな人』⑤ 「『君は自分のようになるなよ』?」 自分が聞き返すと、肇はそう言う。「変だよね?勝手に噛んでおいてさ」 肇は自分の背中に顔を埋め、少しずつ言葉を出す。「歯形を付けられただけなんだけど、やっぱり気になっちゃうよね……」 その声は細く、元気いっ... 2025.08.17 オメガバーズオメガバーズ(BL)小説神様に愛されている君へ
オメガバーズ 第二章『好きな人』④ 彼は鍋パーティー改め、カレーパーティーの後、肇が家に泊まる事になった。「このシャツ大きいね」「そうか?」 シャワーを浴びた後の、肇の彼シャツ姿にエロ漫画家の自分は大興奮。(着ているのは、自分のじゃなくて志摩のワイシャツだけど、これはこれで良... 2025.08.16 オメガバーズオメガバーズ(BL)小説神様に愛されている君へ
オメガバーズ 第二章『好きな人』③ 「ただいまー」 汗ダクダクで帰ってくると、エプロンをした志摩が自分に声をかけてきた。「おかえり。今日はカレーだぞ」「そりゃあ、匂いで分かるよ」 玄関に荷物を置き、傘立てに入れている靴ベラを手に取り、使用する。「あっ、漆先生。おかえりなさい」... 2025.08.14 オメガバーズオメガバーズ(BL)小説神様に愛されている君へ
オメガバーズ 第二章『好きな人』② 目的地付近の駅、その改札に自分の携帯を当てる。 音が鳴り、決済が終わると、担当編集が自分よりも先に気がついたようで、手を振る。「あっ、先生こっち」「ごめんね。付き合わせてしまって……」 申し訳なさで視線がぎこちなく動く。「いいんですよ。何と... 2025.08.13 オメガバーズオメガバーズ(BL)小説神様に愛されている君へ
オメガバーズ 第二章『好きな人』① 「志摩、ここって高い店なんじゃ……」「ん?」 お洒落な店というのは、外観から高級感があるものだ。 西洋をイメージしたのか、赤茶色のレンガ、看板は外には出さず、入り口前には薄桃色の薔薇が植えてある。 そう、自分は原稿代行してもらったお礼を午後... 2025.08.12 オメガバーズオメガバーズ(BL)小説神様に愛されている君へ
オメガバーズ 第一章『初恋』⑦ 志摩は自分の事を心配して、半休を取り、戻ってきたのだという。 本当にベストなタイミングだった。 弁護士が仕事用の名刺を彼に渡す。「へぇ、志摩さんって弁護士をしているんですね。勉強とか大変だったでしょ?」「いや、全然」 彼はそれを受け取ると、... 2025.08.11 オメガバーズオメガバーズ(BL)小説神様に愛されている君へ